Concert Report
by The Border Man

- Uli Jon Roth with UFO as a special guest -
at Rock and Blues Custom Bike Show
June 23rd, 2001

Added on 07/02/2001
日本語文責:R.B. Araki


ここはMichael Schenkerのサイトなので、SchenkerとMogg、そしてWayが登場した部分のみに関するレビューを行うことにする。

しかし、まず言っておかねばならないことは、Uli Jon Rothは完璧というものを体現していた。Roth氏の作品についてはそんなに慣れ親しんでいたわけではなかったが、ロックからクラシック調にいたるまで変幻自在にそれもいともたやすくこなすさまは全くもって見事だった。素晴らしいバックメンバー(Barry Sparks:Bass、Don Airey:Key、Clive Bunker:Drums)と共に、Roth氏はきらめくばかりのフレットボードの魔術師ぶり、そしてミュージシャンシップぶりを発揮して観客を感嘆させていた。まさに真のプロである。

ウリはセットが始まってしばらくしてUFOの面々を紹介した。彼らは特別ゲストとして再結集していた。聴衆の中のUFOファンにとっての期待は大きかった。Schenker殿がマンチェスターのように崩壊してしまうのか、それとも目の覚めるような素晴らしい演奏をしてくれるのか? Schenkerは(主として)バイク乗りの観客の一部からやじられていたとはいえ、すべての関係者が期待する中、演奏が始まった。まずは、アルバム「Covenant」からのナンバー「Midnight Train」だ。Moggの声の調子はいいし、Pete Wayはロケット燃料でも注入されたかのようにはしゃぎ回っている。次の曲は「Let It Roll」だ。RothとSchenkerが素晴らしいツインギターを披露してくれている。「Let It Roll」の終盤になっても冷酷で軽蔑的かつ侮辱的なSchenkerへの野次は続いている。 そうした野次を気にすることなく、バンドは「Rock Bottom」に移った。Uliはソロの前半部分を弾いた後で、Schenkerが後半部分を弾こうとした。ありのままを言うと、Schenkerのもろさが露呈したのは「Rock Bottom」の最中であった。彼はひどい状態で、音は外すは、曲を台無しにする場面が多かった。一方、Uliはそんな場面を取り繕った。「In Search Of Peace of Mind」全体を通して、Schenkerはどうしようもない状態で、ソロも弾かず、Uli Jon Rothが一人でインプロバイズしながらソロを弾き、(またもや)その場を取り繕っていた。 みんなは事態はよくなるだろうと思ったかもしれないが、それは悲しいことに間違いだった。UFOメンバーは、しばらくステージを離れた後、再び戻ってきて「Lights Out」の演奏を始めた。この時点で、Schenkerが(またもや)大量のアルコールで酩酊状態になっており、まともに演奏さえできないことが明白となった。彼はミュージシャンとしてそして肉体的にも完全に混乱状態にあり、Uliが代わりにソロを弾き、(またもや)彼を救った。次の曲「Doctor, Doctor」のひどいイントロも、Schenkerがどれほど酔っぱらっているかを示していた。彼と一緒に演奏をしていたミュージシャンたちに同情せざるをえない状況だった。

誰もがマンチェスターよりひどいことにはならないと思ったであろう。おそらくマンチェスターほどではなかったが(少なくとも彼は弾こうとした)、その差はわずかだ。

これからUFOとMichael Schenkerがどうなるのか?これは誰にも分からない(UFOの新しいアルバムに関する話があるようだが)。あの男には、肉体的にも音楽家としても昔の面影はない。Schenkerが、あとどれくらい低レベルの演奏を続け、共演するミュージシャンやファンを落胆させつつ過去の亡霊で食っていけるのだろうか?

彼が今後も誇大妄想的で酔っぱらった生活を送る間、彼を取り巻く者たち(それがミュージシャンであれファンであれ)は今後も彼の傲慢さ、自己中心性、エゴイズム、偏執狂の矛先を向けられることになる。

理想的にはShcnkerが取り返しが付かなくなる前に、目を覚ましてくれることを望むが、もう遅すぎるのではないかと危惧している。その昔、Schenkerは地上最高のギタリストであると自称できた。悲しいことに、そうした主張はもはや不要なものとなっている。本当に悲しくて心が痛む。

The Border Man.

Back to "Concert Report Top"

Back to "I Love Michael Schenker" page